こんにちは。株式会社 縁の山田です。
本日のテーマは「戸籍上における離婚の扱い」についてです。
相続の際、亡くなられた方の出生から死亡までの戸籍が必要となり、基本的には最後の戸籍から出生まで追いかけていきます。
戸籍を追いかけている際に、離婚により別の戸籍に移動している場合があります。
離婚によってその戸籍から出た人は、原則、旧姓に戻った上で、婚姻前の戸籍に戻ります。
但し、申出があったときや婚姻前の戸籍が既に除籍になっている場合は新しい戸籍が作られます。
また、申し出ることにより、旧姓に戻らず、婚姻中の姓で新戸籍を作ることが可能です。
従って、離婚後に移動する戸籍について、次の3パターンがあります。
①婚姻前の戸籍
②旧姓で自分が筆頭者の新戸籍
③婚姻中の姓で自分が筆頭者の新戸籍
②と③については、筆頭者が同じ人物ですが、姓が異なるため、請求しても該当の戸籍がないと返却されることがありますので、気を付ける必要があります。
元の戸籍に、『戸籍法77条2の届出により~』という記載があれば③で請求、なければ②で請求します。
民法
【離婚による復氏等】
第767条
1.婚姻によって氏を改めた夫又は妻は、協議上の離婚によって婚姻前の氏に復する。
2.前項の規定により婚姻前の氏に復した夫又は妻は、離婚の日から三箇月以内に戸籍法の定めるところにより届け出ることによって、離婚の際に称していた氏を称することができる。戸籍法
【離婚・離縁等による復氏者の籍】
第19条
1.婚姻又は養子縁組によつて氏を改めた者が、離婚、離縁又は婚姻若しくは縁組の取消によつて、婚姻又は縁組前の氏に復するときは、婚姻又は縁組前の戸籍に入る。
但し、その戸籍が既に除かれているとき、又はその者が新戸籍編製の申出をしたときは、新戸籍を編製する。【離婚の際の氏を称する場合】
第77条の2
民法第767条第2項 (同法第771条 において準用する場合を含む。)の規定によつて離婚の際に称していた氏を称しようとする者は、離婚の年月日を届書に記載して、その旨を届け出なければならない。
このように、相続にまつわる「戸籍」の扱いは、かなり詳細に定められています。
戸籍や家族関係、資産など、人それぞれの状況によって、相続で適応される制度は人によって違ってきます。
「自分の場合はどうなるのか?」という疑問がある場合には、ご自身でお調べになるのはもちろん、専門家へご相談されることもオススメ致します。
相続に関して言えば、法律や制度が毎年のように改訂されたり、新たに施行されています。
それらを全て把握しきることは一般人にとっては、なかなかに困難であることもしばしば。
調べているだけでも、疲弊してしまうかたも少なくありません。
そのため、弊社ではそのような方々のお手伝いをさせて頂けるよう、専門家による相談窓口を常時開設しております。
相続に関するご相談であれば、どのような内容でも(具体的なものから、大まかなものまで)構いません。
初回相談は無料ですので、「相続」準備の第一歩として、どうぞお気軽にご活用くださいませ。