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2016.7.25

よく聞く「遺留分」って何?

こんにちは。株式会社縁の山田です。

本日は、お客様やセミナーでもお問い合せ・ご質問が多い「遺留分」ってなに?という疑問にお答えするコラムです。
そもそも、遺留分とはなんなんでしょうか?

1.遺留分とは
遺留分とは、兄弟姉妹以外の法律で定められている相続人に認められる、遺言の内容にかかわらず最低限相続できる権利のことです。

具体的には、被相続人の財産の2分の1で、直系尊属のみが相続人の場合は3分の1です。
配偶者には、この全体の割合のうち相続人の構成により次の通り認められています。
※下記各割合は遺留分全体に対するものです。

配偶者のみの場合 2分の1
配偶者とお子様の場合 4分の1
配偶者と両親の場合 3分の1
配偶者と兄弟姉妹の場合 2分の1

配偶者以外の遺留分の割合は、それぞれ次の通りです。

配偶者のみの場合 2分の1
配偶者と子の場合 4分の1を子の人数で等分
配偶者と親の場合 6分の1を親の人数で等分
配偶者と兄弟姉妹の場合 無し

2.遺留分を確保するには
この遺留分が侵害されている場合、侵害している人に対して遺留分減殺請求を行い、最低限相続できる権利を確保することができます。

ただしこの請求には次のような期限があり、期限を過ぎると請求することが出来なくなります。
①相続開始及び減殺すべき贈与または遺贈のあったことを知った時から1年経過
②相続開始の時から10年経過

実際の請求方法ですが、一般的に配達証明付きの内容証明郵便で送付します。
請求を行ったことを証明できるようにするためです。

3.遺留分を放棄することもできます
故人様の想いを理解され、遺言・贈与をそのままお受入れになられる場合、遺留分を放棄することができます。
故人様のご逝去後にこの遺留分を放棄する場合には、特に手続は必要ありません。
他方、生前に遺留分の放棄をされる場合には、家庭裁判所での手続が必要になります。

※参考条文
(遺留分の帰属及びその割合)
第千二十八条  兄弟姉妹以外の相続人は、遺留分として、次の各号に掲げる区分に応じてそれぞれ当該各号に定める割合に相当する額を受ける。
一  直系尊属のみが相続人である場合 被相続人の財産の三分の一
二  前号に掲げる場合以外の場合 被相続人の財産の二分の一

(遺贈又は贈与の減殺請求)
第千三十一条  遺留分権利者及びその承継人は、遺留分を保全するのに必要な限度で、遺贈及び前条に規定する贈与の減殺を請求することができる。

(減殺請求権の期間の制限)
第千四十二条  減殺の請求権は、遺留分権利者が、相続の開始及び減殺すべき贈与又は遺贈があったことを知った時から一年間行使しないときは、時効によって消滅する。相続開始の時から十年を経過したときも、同様とする。

(遺留分の放棄)
第千四十三条  相続の開始前における遺留分の放棄は、家庭裁判所の許可を受けたときに限り、その効力を生ずる。
2  共同相続人の一人のした遺留分の放棄は、他の各共同相続人の遺留分に影響を及ぼさない。

このように遺留分のほかにも、相続に関しては様々な法律が定められています。
これらが自分の立場にどのように影響するのか? または、どのような手順で相続が完了するのかなど、
素朴な疑問から専門的で複雑な疑問はつきません。

弊社では少しでもそのようなご不安や疑問を解決すべく、専門家がきちんと親身になってお答えする相談窓口をご用意しております。
初回相談は無料となっておりますので、まずは一度、ご利用してみてください。