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2016.7.3

遺言能力について

こんにちは。株式会社 縁の山田です。
昨今、「エンディングノート」などが話題になったおかげか「遺言状」を残す、というスタイルもようやくスタンダードになりつつあります。
そんな中で、「遺言能力」の有無についても、耳にされる方も多くなってきたのではないでしょうか。

本日はそんな「遺言能力」の有効・無効を定める要件について、いくつか解説致します。

自筆証書遺言書、公正証書遺言書等の遺言書を作成し、有効なものとするにはいくつか要件があります。

前提として15歳以上であることが必要です。
また成年被後見人等の制限行為能力者であるからといって、直ちに無効になるわけではなく、
遺言の作成時に遺言を行うという意思能力があればその遺言書は有効となります。
ただ、成年被後見人の場合は、意思能力があったと証明する医師2名以上の立会い及び署名等が必要です。
被保佐人、被補助人については、遺言能力があり、単独で遺言書を作成することが出来ます。

民法961条(遺言能力)
1 十五歳に達した者は、遺言をすることができる。

民法962条
1 第五条、第九条、第十三条及び第十七条の規定は、遺言については、適用しない。
 ※民法5条(未成年者の法律行為)
 ※民法9条(成年被後見人の法律行為)
 ※民法13条(保佐人の同意を要する行為等)
 ※民法17条(補助人の同意を要する旨の審判等)

民法963条
1 遺言者は、遺言をする時においてその能力を有しなければならない。

(成年被後見人の遺言)
民法973条
1 成年被後見人が事理を弁識する能力を一時回復した時において遺言をするには、医師二人以上の立会いがなければならない。
2 遺言に立ち会った医師は、遺言者が遺言をする時において精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く状態になかった旨を
  遺言書に付記して、これに署名し、印を押さなければならない。
  ただし、秘密証書による遺言にあっては、その封紙にその旨の記載をし、署名し、印を押さなければならない。

なお、遺言状の作成や、相続の手続きの際にはまず専門家へご相談されることをお勧めいたします。
弊社では、少しでもお気軽にご相談頂けるよう、相談窓口を常時開設しております。
初回相談は無料となっておりますので、どうぞご活用下さい。